名前:伊藤 杏子(きょうこ)
出身校・学部学科:
修士)サセックス大学教育学部、国際教育と開発専攻(山田理事と同期クラスメイト)
学士)法政大学キャリアデザイン学部
メンター制度参加の可否:可
インターン期間: 2015年9~10月
インターンテーマ:プロジェクト視察、運営補佐、兄弟姉妹を連れた児童の学習効果に関する考察
応募動機:私は将来的にも国際教育協力分野で働きたいと思っていたため、大学院に進学し開発途上国の教育につき学んでいました。しかし、思いはあったものの、実際途上国での活動経験が無かったため、まずは自分の目で現場を見たいと思い当時クラスメイトだった山田理事の紹介で、応募に至りました。修士課程を終えた後、留学先のイギリスから日本に帰る前にそのままネパールに行き、活動に参加させて頂きました。
活動内容:私は厳密にはオブサーバーとして活動に参加させて頂き、プロジェクトの視察や運営補佐を主に行いました。また、大学院時代に出来なかったフィールド研究を試みたく、授業観察を通して児童の学習効果に関する考察も行い、レポートを作成しました。
成果(現在の取り組みに生きていること):開発途上国の教育について机上の理論のみ学んできた自分に取って、現場を見られたことは非常に有意義な経験となりました。実際の現地の状況は単純なことなど一つもなく、民族、宗教、社会階層、政治状況などあらゆる課題が複雑に絡み合っていて、ネパール特有の課題も多く、地域性を考慮することの重要性を感じました。また夜間に電気も無い暗い教室で一生懸命勉強しようと毎日サルタックのクラスに通う子どもたちの姿を今でも鮮明に覚えていて、現在もそれが私の仕事の原動力の一つとなっています。
また、私は幸運なことにも滞在当時、前代表のディプさんからの指導に加えて、現在理事の畠山さんも丁度出張で来られていたため、教育開発や国際機関での勤務についてなど幅広く有益なアドバイスを頂くことが出来ました。
スペシャルエピソード:私が丁度活動を終えようとしているときに、ネパールは大規模なガソリン不足に陥りました。国会で新憲法の採択に伴い、国内で反対運動が起こり、その一つにインドからのガソリン輸入をストップ!という事態となったのです。その結果、市内のガソリンスタンドに朝から大行列が出来、タクシーはガソリン節約のために走ってくれなくなりました。。丁度、ネパールから日本へ帰国当日の際も、後の就職に関わる重要な面会があり、どうしても街の反対側まで移動しなければならなかったのですが、タクシーは走ってくれなかったため公共バスや終いには人力自転車(しかもそのドライバーさんが超初心者でまぁ頼りない!)を駆使して何とか目的地まで汗だくになりながら辿り着いたことは決して忘れません。しかし、その際に面会した団体と縁が出来、現在の勤務先となりました。
今後の展望:現在は、上記エピソードにも出てくる教育系NGO団体(シャンティ国際ボランティア会)のミャンマー事務所にて勤務しています。今後はまだ確定していませんが、教育協力分野で引続き発展途上国の教育改善に向けた事業に従事することを希望しています。また将来的に博士課程への進学も出来たらなぁ、、と考えています。全ての子どもたちが良質な教育を受けられる様、邁進していきます。
後輩インターンへのアドバイス:現場経験がダイレクトに出来る本活動を全力でお薦めします。また参加を決意された後は、与えられた活動のみを行うのではなく、是非積極的に行動をすることを勧めます。プロジェクトのみならず、ネパールの国や文化をダイナミックに感じながら、ネパールの多様性や課題について是非掘り下げてみてください。また、経験豊富で強力な理事陣や先輩インターン生にも積極的に質問や相談を投げかけてみてください。きっと将来に役立つアドバイスがもらえるはずです。